11.遊行柳

【芭蕉自筆影印】
 又清水流るゝの柳盤 芦野の里尓ありて 田の畔(クロ)尓残る 此所の郡守 故戸部某(ココホウナニガシ)の 此柳みせ者やなと 折ゝ尓の給(?)ひきこ衣給(?)ふを いつく(こ)の本と尓やとおもひしを 氣ふ この柳の可計尓こ楚 立寄侍つ禮
(又清水流るゝの柳は、芦野の里にありて、田の畔(クロ)に残る。此所の郡守、故戸部某(ココホウナニガシ)の、此柳見せばやなど、折ゝにの給(?)ひきこえ給(?)ふを、いづく(こ)のほどにやとおもひしを、けふ、この柳のかげにこそ、立寄侍つれ)

 田一枚植て立去ル柳可那
(田一枚植て立去る柳かな)

【句碑】
①芦野遊行柳
 遊行茶屋
 栃木県那須郡那須町芦野2584-3

 田一枚うゑ弖多知去留柳可南
(田一枚うゑてたち去る柳かな)
 (田一枚植て立去る柳かな)



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