12.白河

【芭蕉自筆影印】
 心无となき日数重るまゝに 白河の関尓可ゝ里て 旅心定りぬ い可て(なんとか)みやこへ登 便无と免しも断りな利 中尓も 此関盤 三関の一尓して 風騒(?)の人 こゝろをとゝむ 秋風を耳尓残し もみ知越俤尓して 青葉の梢猶あ者禮也 卯の花能白妙尓 茨の花の咲そひて 雪(の折)尓もこゆる古ゝちそ春類 古人冠を多ゝし 衣装を改し事な登 清輔(キヨスケ袋草紙)の筆尓も とゝめ置(?)禮しと楚
(心もとなき日数重るまゝに、白河の関にかゝりて、旅心定りぬ。いかで(なんとか)みやこへと、便もとめしも断りなり。中にも、此関は、三関の一にして、風騒(?)の人、こゝろをとゞむ。秋風を耳に残し、もみぢを俤にして、青葉の梢猶あはれ也。卯の花の白妙に、茨の花の咲そひて、雪(の折)にもこゆるこゝちぞする。古人冠をたゞし、衣装を改し事など、清輔(キヨスケ袋草紙)の筆にも、とゞめ置(?)れしとぞ)

 卯の花を可さしに関の晴着哉 曽良
(卯の花をかざしに関の晴着哉 曽良)

【句碑】
①宗祇(そうぎ)戻し
 白河市旭町1 バス停付近
 棚倉道・石川道分岐 白河旧街内

 早苗仁毛我色く路き日数加南
(早苗にも我色くろき日数かな)
(早苗にも我色黒き日数哉 大垣記念館)



②白河神社(「関の明神」)より道路北沿い
 庄司戻し桜方向右小高い所
(白河神社 白河市旗宿関ノ森120)

 西か東か先早苗にも風の音


③聯芳寺(れん)
 白河市向寺98


 関守能宿を水鶏尓と者ふもの
(関守の宿を水鶏にとはふもの)
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【芭蕉俳文碑】
①二枚橋集会所前道脇
 白河市関辺松並1−4 関山登山口
 

 自筆『おくの細道」(白河)を拡大




【芭蕉像】
①白河関の森公園
 白河市旗宿白河口7-2
 白河神社隣


②新白河駅


【難解文字(?)】
 風騒(?)の人

  参考文字
   漢字変換なし
   各種調査・探求も見つからず
   「詩をつくる人」から騒を仮表記


 とゝめ置(?)禮しと楚
(とどめ置(?)れしとぞ)

  参考文字
   置



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