15.信夫

【芭蕉自筆影印】
①紀行文
 あく禮者 志の婦无ち摺能石を尋て 忍ふの里に行 者る可山陰の小里尓 石の半 土尓埋てあ利 里の童部能来りて をしへ氣る可 む可しハ この山能上尓侍しを 往来の人乃 麦草をあらして この石を(摺染め)試侍る越にくみて この谷耳つき落せ者 石の於无て 下さまにふし多りと云 さもあるへき事もや
(あくれば、しのぶもち摺の石を尋て、忍ぶの里に行。はるか山陰の小里に、石の半、土に埋てあり。里の童べの来りて、をしへけるが、むかしは、この山の上に侍しを、往来の人の、麦草をあらして、この石を(摺染め)試侍るをにくみて、この谷につき落せば、石のおもて、下ざまにふしたりと云。さもあるべき事もや )

 早苗とる手もとやむ可し志のふ摺
(早苗とる手もとやむかししのぶ摺)

②「さなえつかむ」句文懐紙

 佐奈へつ可む手もとやむ可し志のふ摺
(さなへつかむ手もとやむかししのぶ摺)

【句碑】
①福島市立第1小学校隣
 福島市杉妻町1ー24県庁北

 早乙女耳志可た望まむ信夫摺
(早乙女にしかた望まん信夫摺)
(五月乙女にしかた望んしのぶ摺 初案 大垣記念館)

②文知摺観音・文知摺石
 福島市山口文知摺70


 早苗と類手も登や昔志のふ摺
(早苗とる手もとや昔しのぶ摺)

③月の輪大橋(旧 月の輪の渡し橋)
 県道387飯坂保原線の阿武隈川
(R4から東 保原町へ)

 早苗とる手もとやむかししのぶ摺

【芭蕉像】
①福島駅東口

②文知摺観音

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