34.最上川

【芭蕉自筆影印】
 最上川盤みちのくより出て 山形を水上とス ごてん者や婦さな登云 於曽路しき難所有 板敷山の北を流て 果盤酒田の海尓入 左-右山お保ひ 茂ミの中耳舟を下ス これをいなふねと云 白糸の瀧盤青葉の隙(ヒマ)ゝ尓落て 仙人堂岸尓臨て立 水みなき川て 舟あやうし
(最上川はみちのくより出て、山形を水上とす。ごてんはやぶさなど云、おそろしき難所有。板敷山の北を流て、果は酒田で海に入。左-右山おほひ、茂みの中に舟を下す。これをいなふねと云。白糸の滝は青葉の隙(ヒマ)ゝに落て、仙人堂岸に臨て立。水みなぎつて、舟あやうし。)

 さみ堂禮をあつめて早し最上川
(さみだれをあつめて早し最上川)
(さみ多流を阿つめて者やし最上川 山寺記念館展示自筆)


【句碑】
①本合海乗船の地
 新庄市 本合海郵便局南付近 

 五月雨越あつ免天早し最上川

②上陸の地
 山形県東田川郡庄内町清川字花崎1-1 旧小学校裏

 五月雨を阿つめて早し最上川

③柳の清水跡・氷室の清水跡
 新庄市金沢2820付近

 水能おく氷室尋類柳可那
(水のおく氷室尋る柳かな)
(水の奥氷室尋る柳かな 大垣記念館)


④新庄市民プラザ入口
 新庄市大手町1-60

 風能香毛南仁近之最上川
(風の香も南に近し最上川)
(風の香を南に近し最上川 大垣記念館)

【芭蕉像】
①乗船の地

②上陸の地



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